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【まるっと“超”基礎】人工知能(AI)の進化

AI(=人工知能)の定義や解釈については、研究者や研究機関によって差異があるものの、概ね「情報科学、有効なビッグデータ、高度な情報処理力の3つを掛け合わせたもの、即ち機械学習や自然言語処理など必要な情報科学を実装したマシンに十分な学習を行わせたもの」とされています

AIは目的や働き方によって、「特化型人工知能(個別領域に特化して能力を発揮)」と「汎用人工知能(異なる領域で複雑で多様な問題を解決)」に二分されます。

AIの4段階

  1. 単純な制御プログラム

    予め決められたルールに従って動く制御プログラム。温度変化に応じて作動する冷蔵庫やエアコンなど。

  2. 対応パターンが多い探索や推論

    探索や推論を行うインプット/アウトプットのパターンが多いもの。人間の能力の補佐・拡張機能。限定された環境で知的に見える振る舞いをする。人の病状から処方薬を選ぶ診断プログラムなど。「弱いAI」とも言う。

  3. 対応パターンを自動的に学習するもの

    検索エンジンやビッグデータ分析で活用される。機械学習を取り入れたものが多く、変数(特徴量)は人間が設計する。

  4. 対応パターンの学習に使う特徴量まで自力で獲得するもの

    多くの場合、ディープラーニング(深層学習)を取り入れたAIであり、高度な分析が可能。人間のような認識・理解・推論・価値判断のもとに実行することができる。自律的に学び、意思決定を行うことが可能なことから「強いAI」と呼ばれる。

AIは、自然言語処理・画像認識・音声認識・予測・推薦…等を可能にします

ものづくりの現場で産業用ロボットに利用されたり、金融サービスにおいてはIT技術による金融サービス「フィンテック」での活用などを始めとして、その応用分野は加速度的に広がっています。

AIは、デジタルデータを取得しやすい金融やインターネット広告のようにデジタルな世界だけで完結する業務に適していますが、各種センサーからデータを収集し、アクチュエータ(物理的動作を出力する機器)をコントロールして自律的に動くロボットを創ろうとすると、まだ相当にハードルが高いようです。

当分の間は、ロボットの活用は何か特定の作業だけに限定したものになると見られます。

現在の主流は人間のアシスト機能

必ずミスをしてしまうのが人間ですが、工場の生産ラインには完全にロボット化できない現場があり、クルマの運転でも判断ミスによる事故は避けられません。

現段階では、そのようなミスに気付いて知らせてくれるという「人間アシスト」がAI活用の主流と言えます

「将来的に“強いAI”により人間の職業が奪われる領域が広がる懸念」について議論されてきましたが、最近は、AIが人間を支配するという世界観ではなく、テクノロジーは人間の補完に徹するべきという「IA(Intelligence Augmentation=人間知能の補完)」の考え方への賛同がかなり増えているように見受けられます。

技術による自動化・効率化をどこまで進めるべきかという、ある意味で哲学的な議論は思いのほか深淵なテーマと言えます。

生活に浸透し始めている人間アシスト機能

iphoneSiriAndroidOK GoogleなどスマホやPCに搭載されているAIは、いずれも自然言語処理によって人間の音声を解析し、それに応じた検索結果やアプリを提案するなど、人間のアシストに特化し、既に生活に溶け込んでいます。

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